相続における最大の不幸は、「相続争い」です。
それは、どの家族にも起こる可能性があります。具体例を一つ
紹介します。甲さんは、「自分はたいした財産を持ってないし
三人いる子供たちも仲が良いので相続対策は必要ない」と思って
いました。甲さんは、長男家族とともに生活していました。
甲さんが病死し、残した財産は自宅のみでした。
三人の子供達は独立していましたので生命保険にも加入していません
でした。 甲さん自身は、家は長男が継ぐものだと思っていましたし、
長男もそう思っていました。
ところが、いざ甲さんが亡くなると、「どうして兄貴は家がもらえる
のに俺達は一銭ももらえないんだ! 兄貴が親父の面倒をみてきた
のは認めるけど、一銭ももらえないのは納得できない!」 と次男
と三男から不満が出ました。
ここから「泥沼の争い」が始まったにです。 結局は、長男は自宅を
売って現金にした後に三人で現金を分けましたが、その後は、親戚
付き合いというものはなくなり、一周忌の法要も家族全員が顔を
揃えることはなくなってしまいました。
相続が争族にならない為にしっかり遺言書を書いておくことも
必要でしょうし、相続対策は充分にしておくことが大切です。