消費税の経理処理 保険料は全額非課税? パート2

 ●パート1から続き
   保険代理店の代理店手数料は課税取引ですが、現状の多くの保険会社は、
  保険料と代理店手数料を区分することなく、一括して保険料として契約して
  いるため、課税取引を区分して特定できないということで、支払保険料の全
  てが非課税取引として処理されております。


 ●従来からの問題と今後の問題
   そこで従来から問題となっていたのは、代理店手数料を含む保険料は、全
  額非課税取引とされ、課税仕入として預かり消費税から控除できないにも
  かかわらず、保険代理店の売上は、課税売上として消費税を課税している現
  状は、消費税の2重取りではないのかという指摘でした。
   今後、業界として代理店手数料を明らかにするようになると、従来控除で
  きなかった、代理店手数料に係る消費税は、控除できるようになってくると
  思いますが、一方、代理店手数料の金額が公表されることにより、同じ保険
  でも代理店により保険料が異なる等、保険業界の価格競争に混乱が生じる
  など、新たな問題が出てくるかもしれません。