消費税で気をつけること

 ●対価の額について
   消費税について、課税標準額の計算に用いるのは、課税資産の譲渡等の対価
  の額です。車の売却に際し、対価の額は「売却損益」ではなく「売却収入」に
  ついて考える必要があります。また、車の買換えの時に中古車両を下取りに出
  し、下取り金額と新車の購入代金とを相殺して購入する事があります。この場
  合も中古車両の下取り金額を課税売上高として処理します。一方、新車の取得
  については、下取り金額を差し引く前の金額で課税仕入高を考えます。
  つまり、消費税を考える場合、「所得」ではなく「売上」を基準に計算する事
  に注意する必要があります。

 ●自動車税の精算金について
   自動車税は、毎年4月1日の自動車の所有者に対して翌年3月31日までの税金
  が課税されます。中古車両を売買する場合に、自動車税が売り手と買い手での
  間で清算が行われる事があります。これらの清算は商習慣として行っているだ
  けで、法律として定められているものではありません。その為売り手は租税公
  課のマイナスの処理にするのではなく、車両の対価の一部とした取り扱われる
  ことになり、精算金は「課税売上高」として処理します。一方買い手側の精算
  金は「課税仕入高」として処理します。ただし、これらの処理の考え方を疑問
  とする意見もあります。