やはり、個人事業者は厳しかった 

  ● 平成21年度分の所得税の確定申告状況が、このほど発表された。
   発表された内容を見ると、回復基調にあると言われる我が国の経済
   だけれど、依然として厳しい状況にあることをうかがわせる結果と
   なった。

  ● とりわけ苦しい状況にあるのが、個人企業者。
   所得金額、納税額ともに大幅に減少している。発表によると、平成
   21年分の所得税の申告人員は2367万4千人で、前年より1万9千人の減少。
   平成10年以来12年ぶりに申告人員が減少に転じた。うち申告納税額の
   あるものが717万6千人(4.6%減)、所得金額が35兆3865億円(10.6%減)
   申告納税額が2兆2725億円(14.2%減)となり、いずれも減少している。

  ● 個人所得の落ち込みが顕著にあらわれている平成21年分申告だが、とり
   わけ厳しい状況にあるのが個人事業者だ。
   事業所得者の所得金額は5兆7179億円(11.5%減)、申告納税額は4853億円
   (8.1%減)と、いずれも大幅に減少した。
   結果として、新たに赤字転落した事業者、赤字幅を拡大した事業者が相対的
   に増加したことがわかる。