● 最近の国税庁の発表にもありましたように会社の4分の3
は赤字になっている。これは大変のことです。
売上不振や資金繰り難から経営が行きづまる企業が増えて
きます。当社の資金繰りがまず大切なのは言うまでもありま
せんが、同時に取引先(売掛先、融資先)の経営危機に巻き
込まれない様に注意する事も、非常に重要になってきます。
● 自社でコントロールできる資金がどれだけあるかが、その
会社が生き残れるかどうかを大きく左右します。そうした
資金のことを、手元流動性といいます。
手元流動性を厚くすることは会社を守るカギになります。
● 上場していない他社企業の決算書はなかなか見ることは
できません。そこで参考になるのは、決算数字以外の次の
ような情報です。
○経営者や経理担当者がいつも不在
資金繰りが苦しく、金策に奔走していることが
考えられます。
○会社に見慣れない人物が出入りしている
これも危険な兆候です。街金や融通手形に手を
出したり、トラブルに巻き込まれている事を
あります。
○社員、とくに経営幹部や経理担当者の退職が続く
これも問題です。「業務拡張の為」という求人
も、退職者の穴を埋める為かもしれません。
○納期が守られない
○支払いが遅れる
○商品を売り急いでいる
これら3点についても要注意です
○経営者の変更
商業登記簿、借入(担保)関係は不動産登記簿で
わかります。登記簿は法務局で誰でも取れるので
新規取引先や心配な会社は、登記簿をとって
チェツクしましょう。
○会社や経営者所有不動産に、銀行以外の金融会社や
個人が担保設定している
資金繰りがかなり悪化していることがほとんど
です。
● 病気の治療と同じく、債権回収も「早期発見・
早期対応」が成功率を高めます。逆に経営危機が進め
ば進むほど打てる手は限られ、破産の後は「管財人
に債権届を出す」くらいしか手がなくなって
しまいます(偽装倒産を除く)。