● 「代表者以外、個人保証不要」の融資が広がってきて
います。金融機関からお金を借りるとき、会社の代表者
以外に、別の人も連帯保証人に立てるよう求められる
事が、以前はよくありました。このような、会社の借金
の連帯保証を会社代表者以外の人がすることを
第三者保証といいます。
● 「万が一、自分の会社が借金を返せなくなったとき、
自分に請求が来るのはわかる。だけど、迷惑をかけない
からと頭を下げて(連帯保証の)ハンコをもらった親戚
や友人、取引先にまで取り立てが来るのはたまらない」
という声が、中小企業経営者には多くありました。
● 改革のきっかけは、「第三者保証を原則やめる」と
いう、信用保証協会の英断でした。中小企業庁の担当者
はその時、「連帯保証は一度つまずいた経営者の再起を
阻んでいます。人質のような制度はもうやめるべきで
しょう」と述べました。
● それから5年。改革の波は、銀行全般に広がろうと
しています。金融庁が銀行の「監督指針」を改正し、
「経営者以外の第三者の個人連帯保証を求めないこと
を原則とする融資慣行を確立し、又、保証履行時に
おける保証人の資産・収入を踏まえた対応を促進
する」方針を打ち出したからです。
● 第三者保証がなくなれば、日本は次第に敗者復活、
再チャレンジがしやすい社会になっていくでしょう。